2020年01月09日

PTの効率の良い進め方

1 PTにおいて,Fileから読むべきかlibraryから読むべきかについては,激しい意見対立がある。
Libraryから読むべきという主張が若干優勢に思えるが,私はFileから読む派であった。
この点は,両方やってみて,自分にとって良い方法を身につける必要がある。

2 問題を読む中で,大事な部分をどうするかについても諸説がある。
@白紙にまとめていく
Aアンダーラインをする(又は色分けしたマーカーで塗る)
BすぐにPCに打ち込んでいく
などなど,色々な人が「こうするのがベスト!」と謳っている。
これも,とにかく色々試す必要があると思う。ただ,自分もそうであるが,時間が足りない人でBで助けられたという人の意見は多く目にした。
  
私は基本的にはrule部分についてはBの通り,片っ端からPCに入力していき,Fact部分については,ろくにアンダーラインも引かずに,記憶に基づきルールに当てはめていくという方法を取っていた。
このやり方では,Factについては,一読した記憶だけに基づき回答しているので,正確に回答するのは難しい。ただ時間的には一番省略できるのではないかと思う。

2019年06月17日

パフォーマンステストについて


カリフォルニア州司法試験のパフォーマンステスト=PTは知識がいらないので,準備もいらないかと思っていたが大間違い。準備が極めて重要な試験であり,もっとも時間効率よく点が稼げる試験であった。

必要な練習量

 直前2か月を切ってから,barbriのテキストにあった9問を解いて,90分の過去問を3問,180分の過去問を1問解いた。3問ごとにbaressaysで採点してもらったが55→60→65→70と気持ちよく点数が伸びた。
 essayでは,とてもここまで点が伸びなかったので,ものすごく効率が良かった。
 もともとの英語力や法的思考力にもよるが,ある程度までは,練習が著しく効果を表す科目であることは間違いない。しかも,通常のessayより2倍の配点であるため,安定して65点オーバーを取れるまで,かなり多めに練習することがお勧めである。
 自分は5問をやり超えてから急速に点数が伸び出したので,最低5問はやるべきだと思っている。

解き方のコツ

 解き方のコツは,以下の本で学んだ。@が,1番良い。
@https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=2&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiWhuX8-_HiAhUL2LwKHdWaDR8QFjABegQIBRAC&url=https%3A%2F%2Fbarexamtoolbox.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2015%2F02%2FMake-This-Your-Last-Time-Performance-Test-Toolkit-1.5a.pdf&usg=AOvVaw3JU8pcFyZgkDnH_xEFhOqN
Aバーブリのテキストの序盤部分
BCalifornia Performance Test Workbook: Preparation for the Bar Exam (Bar Review)の序盤から学んだ(この本は180分用の問題しかないため,買う必要はないと思う。)  

時間配分 
 とにかく時間配分が重要な試験。問題自体は,日本の弁護士なら極めて簡単な問題ばかりだと思うが,時間内に終わらせるとなると,非常に高度な技術が必要である。

 そのため,想像以上に技術を要する試験であり,練習で身につけるコツが大きくものをいう。
 時間をかければかけるほど点が伸びる試験であり,私は午後はとにかくPT前2科目を105分で終わらせ,PTに105分をかけると決めていた(実際には,95分で2科目を終わらせ,PTが105分で終わり,余った10分をもう一度,いい加減に終わらせた証拠法の問題に充てた。)。

利用した教材
 やった教材は,barbriが出している10問ほどの問題集と,過去問4問。前者は非常に良い本で,どのように点数がつけられるのかが,とてもよく分かり,「点数の取り方」を理解することができた(あとで分かったのだがbarbriの問題集は,実際よりたぶん難しい。それで特訓したので,私の場合は,本試験や過去問がずい分簡単に感じた。それがよかったのか不明だが,他に良い問題集も見つからなかった。)。

 採点は,基本的には,@ライブラリーから適用ルールを正しく引っ張り出せるかAそのルールに関連する事実を正しく拾い出せるかで点が決まり,㋐スタイルを間違えると多少の減点㋑裁判例と類似点・相違点の説明で加点されるというイメージである。 

工夫した点
 私が工夫した一つは,まず裁判例は事例は読まないで,ルールだけを探し,時間に余裕があったら事例を読むということ。事例は上記で言えば㋑にあたるため加点にはなるが,それを無視しても合格点は取れる。事例は英語の理解が難しい場合も多く無理に読む必要はないと思う(ただし,本番の裁判例は事例部分は極めて短かったため素直に読んでいった。)。

 また,自分は,基本的にファイルを前から読み,
・大事だと思う部分を青ペンで日本語で,直接問題文に簡単なメモを書き,
・次にライブラリーを読んで,使いそうなルールをPCにどんどん打ち込んでいき,使うのかな?と思ったルールは青ペンで下線を引く。
・最後に,ルールへのあてはめを行い
・時間が余れば,ライブラリーの事例も読んで比較を行う
という順番で回答した。あれやこれやと試した結果,この方法が一番早いと確信した。

 どう取り込むのが効率が良いのかは諸説あるが,とにかく自分なりの一番効率の良い方法を見つけることが何よりも重要だと思う。
 ライブラリーで,読んだ端から,ルールをPCに打ち込んでいくのは無駄になるのではないかと不安になる時もあるが,経験からして,ほとんど無駄にならない。問題はかなり無駄を省いて作ってあり「ルールのように見えるけど実は違う」といったひっかけは存在しないと思ってよい。同じように,事実についても,ほとんど無駄はないので,半ページにわたって回答に使える事実が出ないということはない。ほとんどの事実は,回答においてどこかで使うことを前提に作られていると思ってよい。

その他
 その他,PTで心掛ける点を自分なりにまとめたのはPERFORMANCE TESTコツ.docxの通りである。

 TPОに併せてpersuasive toneで書いたり,objective toneで書いたりしろと言われるのだが,具体的にどうすればよいのか分からず,その点が一番悩んだ。
 私なりの結論としては,どちらかのトーンで書けているのかについて点は振られているだろうが,大きな配点ではなく,あまり気にする必要もなく,準備書面なのか依頼者への手紙なのかTPOが分かっていますよ!とだけ伝えられれば十分というものである。

 手紙の場合は,Dearで初めてThank youで終わる。I, We,Youを基本的主語にもってくる。準備書面の場合はIntrodction, Arugment, Conclusionという構成にして,I, We, Youを使わない。それだけを意識して,あとはいずれも普通にIRACで十分だと思う。