日本の司法試験では,少数説を書いても構わないと言われていたが,カリフォルニア州司法試験では,受験界通説でルールを書かないといけない。
受験界通説でなくても多くの州で採用されているルールであれば,本来,減点されることはないはずである。
しかし,カリフォルニア州司法試験の採点者をそこまで信用はできない。
多くの人と違うルールを書いていると,採点者の知識不足によって,あるいは採点者がよく解答を読んでくれないことによって,シンプルに間違っていると判断され減点されるリスクは高い。
もちろん減点されない可能性もあるのだが,あえてそのようなリスクを取る必要は全くない。
カリフォルニア州司法試験において,ルールには大きな点が配点されていないので,大きな問題ではないが,できる限り受験界通説を書くように努めることが重要だ。
注意すべきは,受験界通説は「カリフォルニア州司法試験コモンロー」とも揶揄される,実際にはアメリカのどの州でも適用されていないルールの場合もあるということである。
そのため,いくら基本書を読んでも,裁判例を読んでも,根拠が不明の受験界通説もある(つまりは間違っている受験界通説もある!)。
しかしながら,そうであっても,皆が書くような受験界通説をルールとして書くべきであり,実務上の通説を書いてはいけない。この点は,よくよく注意する必要がある。
例えば,de fact corporationという法理を採用している州はないと思われるが,絶対のルールであるかのようにessayでは書かないといけない。
それが受験界通説であり,それを批判しても時間の無駄だ。
私は,過去の採点者が採点しているbaressays.com の練習エッセーで,tortでrestatement通りのルールを記載したり,professional responsibilityでABAルールをそのまま記載して提出したのだが,きちんと採点してもらえないことが続き,ようやくそのことに気づいた。
カリフォルニア州司法試験は「落とす試験」である。
大切なのは,正しいことを書くことではなく,皆が書くであろうことを書くことである。
私は,personal jurisdictionだけは,どうしても,受験界通説に納得がいかなかった。
調べてみると,sample answerでも様々な説があり,さらにある講義ビデオで様々な説を許容しているというのを聞いて,最終的にも受験界通説で書かなかった。
しかし,今思えば,そんな無駄な努力をせずに,最初から受験界通説を叩きこんでおくべきであった。
tortに関しては,受験界通説とは異なるルールを最初覚え,その後,修正を繰り返したのだが,結局,きちんと修正ができなかった。
そのため,マイ・アウトラインでは,受験界通説とも少し異なり,とはいえrestatementそのままでもない,独自の説になってしまった。
ルールには大きな配点はなく,独自の説であったとしても,大した問題はない。
ただ,初めから「エッセーは受験界通説で書くもの,受験界通説を知ってから他の説を勉強しましょう」と教えてもらえていたら,もう少し効率が良かった。
2020年01月06日
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