ロースクールに行かないで受験した人の中では,自分は,多くの判例を読んだ方だと思う。
ロースクールに行っていないハンデがあるので,ある程度判例を勉強しないといけないのでは・・・と不安に思ったためである。
また,カリフォルニア州司法試験に合格したと言いながら,ほとんど判例を読んだこともないとなっては恥ずかしいという思いもあった(ロースクールに行っていないコンプレックスもあったのかもしれない。)。
結果として,それなりに意味があったと思う。
判例には,法律業界以外ではあまり使われない単語がかなりたくさん出てくるのだが,それは本試験においても重要となる単語である可能性が高い。そういった単語が多く使われている文章を苦も無く読めるようにする練習は,エッセーにおいても必要だし,とりわけPTにおいて重要となるためである。
主に読んだのは最高裁判例だが,日本の最高裁判例と違って,それぞれの裁判官が個性的な文章を書いており,また,論理も明確な場合が多く,意外に読みやすくかつ面白かった。
論文
分からないことをネットで検索していると,色々な論文にいきつく。そのようにして,多くの論文を読むことになった。
特に読んだのはMBEの問題を解いてみて回答に納得ができないときであった。
例えば,「空き地で鉄砲の練習をしていて外して人にあたると殺人?故殺manslaughterではないの?」などと気になることがあると,まずはwikipediaなどで調べるのだが,どこまで頼りになる情報なのか分からず,結局は論文を読むことになることがよくあった。
しかしながら,論文を読むのは,時間の無駄であった可能性が高い。
というのも,カリフォルニア州司法試験は厳格に考える必要のない,大雑把に考えるべき試験であったからだ。
「多くの子供が遊ぶ広場の横で木に向かって射撃訓練で弾が外れる場合は殺人」と理由も何もなく覚えてしまえばよく,「どうしてなの?」とソースを突き詰めても,細かくは州ごとに考え方もルールも異なるため何も得るものはない。
しかも,カリフォルニア州司法試験では,そんな細かいことは問われず,点差がつくこともない。
確かに,法律論文を読むことは,法律文書を読む能力をつけるには効果的である。しかし,その能力は別に論文を読まなくてもつけられる能力であろう。
そもそも,私がよく論文を読んだのは,分からないことを調べるための辞書的な基本書を準備しておらず,ネットによる情報が頼りであったからだ。
しかし,Emanuelのアウトラインシリーズでもよいし,ChemerinskyのConstitutional Lawや,Dukeminierの Casebookでもよいので,読むには量が多すぎるが調べるのに便利な基本書を手元に置き,私のように分からないことをネットで調べるのではなく基本書で調べるというのが正しい姿勢であったと思う(私は勉強期間終盤,本を買い揃え初めてそんな形式になった)。
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