事実をあげること
あてはめについては,論点ごとにあげるべき事実を採点者は決めており,同事実ごとに得点が割り振られている。
前提として,問題文の事実は,ほとんどがどこかの論点に使われるので,すべての事実をどこかの論点の中に入れるということが大切である。
もっとも,違う論点に入れてしまっては点がつかない。そのため,どの論点に関係する事実かが分からない場合には,二つの論点に同じ事実を入れてしまうというずるいテクニックも重要となる。
あてはめで差がつくか
あてはめ方が重要で,そこで差がつくと言われることも多い。その通りだとは思うが,それには高度の英語力が必要で,そこまでしなくても,合格点(65点)なら十分に可能である。
私は,エッセーでは基本的に60点取れればよいと思っていたので,ともかく事実を適切な論点に入れるということに気をかけ,うまくあてはまるか,どうしてその事実がルールと関連するのかについては,ほぼ無視した。
例えば,「@法廷外供述でA同内容の真実性を証明するために提出された証拠が伝聞証拠である」というルールがあったとする。
「甲は学校という法廷外で発言をしているが,同発言が名誉棄損に当たることを証明するために提出されているので伝聞証拠には当たらない。よって・・・」という感じで十分である。
「どうして名誉棄損にあたることを証明するために提出されているといえるの?」「名誉棄損に当たることを証明するためだと,どうして『内容の真実性の証明』と関係ないの?」など,深く論じる能力があるのであれば,深く論じた方が良いに決まっている。
しかし,それは加点要素に過ぎない。加点要素の記載は,論点を落とすこと,論点と事実のカップリングと比べると,著しく重要性が低い。それは相当にできる人たちだけが考えるべきことだと思い,私はそこまで書くことはあきらめた。
(なお,そこまでの加点を目指したいと考えるのであれば,「ルールの暗記」だけではなく,sample answerから,良いと思われる「あてはめ表現の暗記」が良い方法である。「あてはめ」にしても現場での才能の閃きに頼ろうとするのは不安定である。「あてはめ」パターンも割といつも決まっているところであり,事前に,そのパターンを暗記しておくことで効率よく対応できる。)
IRACの無視について
あてはめは,一番才能がいる部分であり,英語力も必要で時間もかかる。そのため,時間がない場合,論点としての重要性が低い場合には,無視することも私には必要だった。
上記例でいえば,ルールを記載せずに,
「甲は学校という法廷外で発言をしているが,同発言は名誉棄損に当たることを証明するために提出されており,発言内容の真実性を証明するために提出されてないので,伝聞証拠に当たらない。」とルールとあてはめをごっちゃにして論じたり,もっとひどい場合は,ルールだけ書いて,本件では伝聞証拠に当たらないといきなり結論を書いたりもした。
論点を落とすことの減点がとにかく大きいで,絶対必要かよく分からないが必要「かもしれない論点」は,IRACを無視してでも,あげるだけあげて,少しでも点数を稼ぐ意識が重要だと思う。
2019年06月17日
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