2019年06月17日

カリフォルニア州司法試験 EssayのコツB ルール(rule)

ルールの暗記

上記の通り,ルールの暗記以前に,ルールにつけられるタイトル(つまりissue)の暗記がまず重要である。その上でのルール暗記であることを忘れて,ルール暗記に走りすぎても点にはならないことが前提となる。

Aルール・Bルール・Cルール
 ルールを私は大きく三つに分けて考えていた。
 Aルール
 2回以上過去問に出てきたルール
 Bルール
 過去問で一度だけ出たルール,過去問で見たことはないが多くのアウトラインにあるルール
 Cルール
 過去問でも多くのアウトラインでも見たいことのないルール

Aルール
 私はAルールと思われるものだけを,マイ・アウトラインとは別にルールをまとめて,繰り返しパソコンで打ってみて,全文丸暗記を試みた。
 ルールはポイントだけ覚えればよいという人が圧倒的に多いが,私のように英語に不安がある人間は,ポイントだけ覚えても,それを英語にするのに大変時間がかかる。そのため頑張って丸暗記を試みた(それでも8割ほど覚えた程度だが…)。なお,ルールに対する配点は,ポイントごとに振られているので,理論的にはポイントだけ覚えれば十分な得点は取れると思う。
 ルールについては,あてはめが重要でルールは細かく覚える必要がないと論じる人も多い。しかし,それはBルール,Cルールについてだと思う。少なくともAルールについては,ポイントを記載しておかないときっちり減点される。

Cルール
 Cルールからも必ず,1回の試験で最低一つや二つは出題の対象になる。
 これは,誰も知らないと思っていいのであるから,適当なルールを自信をもって自作すればよい。
 「必要かつ相当である場合だけ許される」と何だか分からない適当なルールを自作して,あとは事実を入れていくだけであり,対応は楽である。

Bルール
 Bルールに関しては扱いが微妙である。
 とにかく一度でも過去問で出たルールは,多くのアウトラインに出ていなくても再度出現の可能性が高い(例えば,取締役の地位を売る株主間契約の有効性,既存不適格建物とゾーニングの関係など複数回出題されている)。
 そのため,一度でも出題されたものはアウトラインに出ていなくても要チェックであることは確かである。
 また過去問に今まで一度も出題されていなくても多くのアウトラインに記載されているものは,十分に試験に出る可能性はある。
 しかし,Bルールまでスラスラと書けるようにするとなると,必要となる勉強量が大幅に増えてしまう。そこで,私は,Bルールについてはポイントだけ暗記するように努めた。
 いずれにしてもBルールまで正確に暗記するのは極めて困難だ。Bルールが出題されたときは,あわてずに,自分の記憶も曖昧だが,多くの受験生の記憶も曖昧であることに自信をもって,ある程度はその場で自作していっても減点にならないと考えていいのかと思う。

メリハリの重要性
 すべてのルールを覚えるのでなく,メリハリをつけて重要なルールから順番に覚えていくことが大切だと思う。
 私は,存在を知ったのが試験直前であったので利用しなかったが,Smartbarprepでは,試験に出ている回数をルールごとに教えてくれるらしい。見つけた時に,「今さらいらないが,これが欲しかった!」と非常に悔しく思った。日本でもそうであったかもしれないが,よくでる論点と出ない論点の差は著しく,教科書やアウトラインだけではそれは知れない。
 私は,baressaysの過去の出題論点一覧を参考にしながら重要そうな論点を分類していったが,かなり時間がかかり大変な作業であった。

覚えるルールの短縮化
 ルールは同じ点数がつくのであれば,短い方が覚えやすいし,書く分量も減るので,相当に有利だ。
 例えば,後発的履行不能で契約が解除できる要件は,@事象発生により履行が不可能になったことA同事象の不発生が契約の基礎的前提であったことB同事象の不発生のリスクを主張者が負っていないことC同事象の不発生が主張者の責めによらないことの4つが正しいルールだと思う。しかし,@事象発生により履行が不可能+A’事象発生が予見不能であったことの2つというコンパクトなルールでも許されているようだ。一生懸命前者を覚えていたが,後者でも同じ点数であれば時間の無駄であった。
 あるいは,例えば,証拠能力としての要件落としての自然的関連性は1) it has any tendency to make a fact more or less probable than it would be without the evidence, 2) and the fact is of consequence in determining the action.が正しい要件である。
 しかし,これは長いし,このような長いルールをあげると,あてはめも自然に長くなってしまう。そこでit tends to prove or disprove a material factとルールを短くして覚えないといけない。後者は,ルールだけ読んでも正直何のことだが分かりづらいのだが,それで十分なことは過去のsample answerから間違いない。そうであるならば,前者を覚えて時間を浪費しないようにすることが大切だ。
 どこまで短くして許されるのかは難しい問題だが,sample answerなどを読んで,ここまで短くしていいのか!と思ったら,それを覚えルール化しておくのが重要だと思う。(ただ,この作業は面倒なので,正直誰かにやってもらってただ乗りしたかった。私も上記の通り試みたのだが,残念ながら著しく不十分である。)

短めメールと長いルールの暗記
 窃盗罪における不法領得の意思は,アメリカでは,intent to permanently deprive another of her interest in the propertyが正確な表現だ。しかし,intent to stealと著しく短くすることも許されている。後者の定義では誰かのものを破壊する意思が抜けてしまうように読めるので不正確に思えるが,基本的には後者で十分だ。
 しかし,このようなルールについては,前者も覚えておきたい。なぜならば,ものを破壊する意思で取ったという問題が出た時に,後者だとうまく当てはめにつながらないからだ。このように超基本論点においては,短めルールと長いルールを二つ覚えておくことが時間短縮に向けた重要作業だ。
 特に,過失不法行為negligenceの成立要件や,契約の成立要件など,超重要論点は,一般のアウトラインに素直に従って記載するとすごく長くなる。しかし,時間もなくて,論点として挙げる必要があるか不明なときには,ごく短く論じたい。そのような場合に備えて,超重要論点(Aルールの一部)は短く論じる際のルールもあらかじめ準備するべきだ(そういいつつ,私が準備できたのは,ごくわずかにとどまったが・・・)。
posted by 内田清隆 at 14:37| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセーについて  
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