私はエッセーに向けて以下の勉強を行った
勉強開始7か月後
BarBri Bar Review California Essay Exam Practice Workbookを読む
そこで学んだ論点や論点のあげ方をノートにまとめる。
勉強開始9か月後
Essay Exam Writing for the California Bar Exam: Mary Basick 著
通称ブルーブックをを読み,論点のあげ方をノートにまとめる。
勉強開始10か月後〜
2002年以降のessayの問題と模範解答を全部読む
その内の約100問は実際に書いて,baressays.comに提出し採点してもらう。
その後,公式Sample Answerや70点以上の受験者の答案を読んで,できなかった部分などを1問につき15〜30分ほどかけて復習しノートにまとめる。(ちなみに以下がまとめたノートである。ESSAY解法...docx)
なお,できるだけ早めにエッセーの問題に触れていくべきだと思う(もっと早く触れるべきだった)。
どんな問題が出るのか知らないと勉強の効率が悪い。
特に,エッセーは分野や出題のされ方にかなり偏りがあるので,これを知らずに勉強を進めることは無駄が多かった。
極端な話,勉強を開始し,憲法の本を3日で読んだら,すぐにエッセーの問題をやってみるぐらいでいいと思う。
もちろん全然できないのだが,問題を読んで答えを読んで,その部分の教科書を復習するということで十分勉強になる。
2019年05月29日
2019年05月23日
山を張るか?
科目ごとの山
カリフォルニア州司法試験(エッセー)において,科目ごとに山を張ることは無意味であると考える。確かに,出題可能性は完全にランダムではない可能性があり,前回出た科目は今回出にくいかもしれない。そういう私もかなり詳しく調べてみたのだが,統計的に有意差があるのかすらはっきりしない程度の差しかなかった。少なくとも,勉強量の差を1%つけるほどの差はないわけで,山を張るのは時間の無駄だと考える。
しかも,私だけかもしれないが,山を張ろうと思うと,そのための調査・研究に貴重な時間を使ってしまうことになるのだが,その時間があればもっと勉強すべきだったと後悔している。
つまり,山を張るのは,ルーレットで赤が続けて出たから次も赤だろうと賭けるようなもので,全く科学的ではない。
もちろん,出目予想(過去の出題の流れからの予想)ではなく,それ以外のインサイダ―情報に基づく山であれば当たるのかもしれない。しかし,かかる予想は当然禁止されており,そのような情報を得て合格しようと考えることを恥じるべきであろう。よって,山は張らないべきである。
論点ごとの山
前回出た頻出論点以外の論点は続けて出ないということはあるのかもしれない。しかし,当該論点をピックアップして,その論点の勉強頻度をきちんと下げるための手間もそれなりにある。一方で,その手間に見合うほど減らせる勉強量も多くはなく,論点ごとに山を張るのも意味がないと思う。
もっとも,カリフォルニア州司法試験は,驚くほど同じ論点が繰り返し出題される。そのため,過去に頻出の論点は厚く勉強し,過去に一度出た論点はアウトラインに出ていなくてもしっかりと理解しておく,そういった意味でのメリハリは非常に重要である。
カリフォルニア州司法試験(エッセー)において,科目ごとに山を張ることは無意味であると考える。確かに,出題可能性は完全にランダムではない可能性があり,前回出た科目は今回出にくいかもしれない。そういう私もかなり詳しく調べてみたのだが,統計的に有意差があるのかすらはっきりしない程度の差しかなかった。少なくとも,勉強量の差を1%つけるほどの差はないわけで,山を張るのは時間の無駄だと考える。
しかも,私だけかもしれないが,山を張ろうと思うと,そのための調査・研究に貴重な時間を使ってしまうことになるのだが,その時間があればもっと勉強すべきだったと後悔している。
つまり,山を張るのは,ルーレットで赤が続けて出たから次も赤だろうと賭けるようなもので,全く科学的ではない。
もちろん,出目予想(過去の出題の流れからの予想)ではなく,それ以外のインサイダ―情報に基づく山であれば当たるのかもしれない。しかし,かかる予想は当然禁止されており,そのような情報を得て合格しようと考えることを恥じるべきであろう。よって,山は張らないべきである。
論点ごとの山
前回出た頻出論点以外の論点は続けて出ないということはあるのかもしれない。しかし,当該論点をピックアップして,その論点の勉強頻度をきちんと下げるための手間もそれなりにある。一方で,その手間に見合うほど減らせる勉強量も多くはなく,論点ごとに山を張るのも意味がないと思う。
もっとも,カリフォルニア州司法試験は,驚くほど同じ論点が繰り返し出題される。そのため,過去に頻出の論点は厚く勉強し,過去に一度出た論点はアウトラインに出ていなくてもしっかりと理解しておく,そういった意味でのメリハリは非常に重要である。
ローテーション
カリフォルニア州司法試験は,日本の司法試験と異なり,科目数が多い。
そのためスケジュールをきちんと立てて,偏らないように勉強することが重要だ。
私は大雑把にいうと,最初は2週間で1科目ずつ,つぎは1週間で1科目ずつ,次は3日で1科目ずつ,試験まで残り2か月を切ってから1日1科目,最後の2週間は1日3科目といった具合にだんだんと間隔を詰めながら,科目を回していった(非MBE科目は半分の時間)。
心掛けていたのは,どうせ忘れるので,一つの科目にいつまでもこだわらないで,ある程度できたと思ったら次の科目に移るようにしていた。
同様の考えで,1日勉強したら,その日のうちに学びをノートにまとめる。週末にそのノートをPCにまとめる,月末にPCでまとめたものを復習するといった具合に忘れたころに復習することを心掛けた。
覚える量は,日本の司法試験の半分強程度のイメージであるが,それでも相当大量にあるし,正確な記憶が要求される場合も多い。ベストのインプット方法については個人差は大きいだろうが,いかに効率よく記憶を定着させられるかが重要な点だと思う。
そのためスケジュールをきちんと立てて,偏らないように勉強することが重要だ。
私は大雑把にいうと,最初は2週間で1科目ずつ,つぎは1週間で1科目ずつ,次は3日で1科目ずつ,試験まで残り2か月を切ってから1日1科目,最後の2週間は1日3科目といった具合にだんだんと間隔を詰めながら,科目を回していった(非MBE科目は半分の時間)。
心掛けていたのは,どうせ忘れるので,一つの科目にいつまでもこだわらないで,ある程度できたと思ったら次の科目に移るようにしていた。
同様の考えで,1日勉強したら,その日のうちに学びをノートにまとめる。週末にそのノートをPCにまとめる,月末にPCでまとめたものを復習するといった具合に忘れたころに復習することを心掛けた。
覚える量は,日本の司法試験の半分強程度のイメージであるが,それでも相当大量にあるし,正確な記憶が要求される場合も多い。ベストのインプット方法については個人差は大きいだろうが,いかに効率よく記憶を定着させられるかが重要な点だと思う。
科目ごとの勉強割合
カリフォルニア州司法試験の試験科目の数え方はいろいろあるが
MBE科目 @憲法A契約法B不法行為C不動産財産法D刑法/刑事手続法E民事手続法F証拠法
非MBE科目 G弁護士倫理H商組織法I遺言・信託J夫婦共有財産Kリメディ―
の12科目という理解がよいと思う。
というのはエッセーでは上記12科目が大体同じような割合で出題され,MBEにおいては上記7科目が非常に均等に出題されるからだ。
大雑把にMBE科目の得点比率が50%なので,1科目7%
PTを除くエッセーの得点比率は約36%なので,1科目3%
が全体に対して当てるべき勉強時間になる。
つまり合計すると,MBE科目は1科目にあてるべき勉強量は全体の勉強量の10%(7%+3%),非MBE科目は全体の勉強の3%ぐらいが適切だと思う。
ただし,G弁護士倫理はエッセーの出題頻度が他の科目の1.5倍近くあり,MPREでも出題されるので,全体の勉強量の5%ぐらいが適切かと思う。
D刑法/刑事手続法の合計した教科書の厚さ>>C不動産財産法の教科書の厚さ
I遺言・信託を合計した教科書の厚さ>>J夫婦共有財産の教科書の厚さ
であるため,時間配分を考えずに普通に勉強すると,教科書の厚さに応じた勉強量になってしまう。
しかし,教科書の厚さでなく,得点配分に応じて勉強量を調節すべきであろう。
つまり,刑法と刑事訴訟の合計時間と同じくらい不動産財産法の勉強時間に充て,遺言・信託の合計時間と同じぐらい夫婦共有財産の勉強時間にあてるのが,出題頻度からして妥当かと思う。
教科書の厚さに併せて勉強していると,あまり出題されないところを一生懸命勉強することになり効率の悪いことになってしまう。
なお,エッセーにおいては,科目ごとに出現頻度は微妙に違う。しかし,上記のとおり,G弁護士倫理が1.5倍以上の頻度で出題されること,またカリフォルニア民事訴訟法の出題頻度が異常に低いことをのぞいては,1%勉強量に差をつけるほどではない(なお,日本法との比較から理解がしやすかったため,勉強量を減らしても大丈夫ということはあり得るところではある)。
必要な勉強時間
カリフォルニア州司法試験合格に必要な勉強時間は,当然ながら基礎的な法律能力や英語力によって個々によって大きく変わると思われる。
私(弁護士経験15年・英語力およそ英検準1級以上でスタート)は,平成30年1月から約14か月,1日平均4時間強のおよそ2000時間勉強した。試験勉強開始前の2か月ほどは,毎日2時間ほど「英語」の勉強をしていた。
カリフォルニア州司法試験は,全米で一番難しいと言われており,実際に外国人弁護士資格での合格率は10%程度であることが多く,その数字からも難しい試験であることは間違いない。
しかし,英語でさえなかったら,私が受験した当時の日本の司法試験より相当に易しいといえそうである。
というのも,私は法学部出身ではないため日本の司法試験も基本的に独学で,当時4000時間程度勉強したが,今回以上に日本の司法試験の方が運に助けられたと感じたからだ。
私(弁護士経験15年・英語力およそ英検準1級以上でスタート)は,平成30年1月から約14か月,1日平均4時間強のおよそ2000時間勉強した。試験勉強開始前の2か月ほどは,毎日2時間ほど「英語」の勉強をしていた。
カリフォルニア州司法試験は,全米で一番難しいと言われており,実際に外国人弁護士資格での合格率は10%程度であることが多く,その数字からも難しい試験であることは間違いない。
しかし,英語でさえなかったら,私が受験した当時の日本の司法試験より相当に易しいといえそうである。
というのも,私は法学部出身ではないため日本の司法試験も基本的に独学で,当時4000時間程度勉強したが,今回以上に日本の司法試験の方が運に助けられたと感じたからだ。